『アイカツ!10th STORY ~未来へのSTARWAY~』(2022年版)を観たので『10th STORY』の時系列を整理しました
『劇場版アイカツプラネット!』&同時上映『アイカツ! 10th STORY ~未来へのSTARWAY~』を観てきました。
『アイカツプラネット!』は、劇場版らしく楽しいこと詰め合わせって感じで良いお祭り感でしたね。
そして『10th STORY』 は、『アイカツ!』がそのまま帰ってきたって感じで、TVシリーズと地続きの感じが非常に心地よかったです。
『アイカツ!』を見ると生きる気力がわいてくるんだという感覚を久しぶりに味わいました。
※ここから先は『10th STORY』の内容に触れます。ご注意ください。
さて、『10th STORY』は、いちごたちが半年後に高等部卒業を控え、それぞれの進む道について意識し始めるところから始まります。
つまり、いちごたちは高校3年生になっているということです。
え、それってつまり最終回からどれくらい経ってるの? となる方もいるでしょう。
ということで、『アイカツ!』の時系列を整理しましょう。
『アイカツ!』は2012年10月に放映が開始され、2016年3月までの3年半で全178話が放映された長期シリーズです。
第1話は主人公の星宮いちごがスターライト学園へ編入するところからスタートします。
この時のいちごは中学1年生です。
『アイカツ!』の作品内の時間は基本的に現実の時間に沿って進みますので、4クール、およそ50話ほどでだいたい1年が経過していきます。
第50話と第51話の間の1年を考慮しつつ、『アイカツ!』のキャラクターがどのように進級していったかを整理すると、以下のようになります。
最終話の第178話は3月31日放映ですから、第178話はいちごたちが高校3年生、あかりたちが中学3年生に進級する直前の出来事ということになります。
つまり、『10th STORY』は最終話から半年後の出来事というわけです。
具体的な日にちについても実はわかっていることがあります。
舞台挨拶で配布された「コスモス」のライブチケットのレプリカには、公演の日付が記載されているのです。
7/16(土)に4劇場での舞台挨拶にて配布される「アイカツプラネット!大感謝祭 レプリカ招待状」(各劇場1回目配布)&「コスモスLIVE レプリカチケット」(各劇場2回目配布)を紹介♪
— 劇場版アイカツプラネット!&アイカツ!シリーズアニメ公式 (@aikatsu_anime) July 13, 2022
新宿・亀有・池袋は完売、イオンシネマ板橋(https://t.co/I10gVtMPfT)も残り僅かです。ありがとうございます! pic.twitter.com/0HYikFjz7N
「10月8日 開場 13:00 / 開演 15:00」とあります。
ということで、「10th STORY」は最終話から半年後の10月の出来事ということがわかりました。
これは、仮に第178話のあとも『アイカツ!』が放映され続けていた場合、2016年10月6日(木)に放映されていたかもしれないエピソードということになります。
話数に換算すると、第204話目くらいになります。
さらに、2016年10月8日はちょうど土曜日なので、コスモスがスターアニススタジアムという大きい会場で昼公演を行っていてもなんらおかしくありません。日付の整合性もとれています。
<追記>実は、アニメ『アイカツ!』は、初回放送日が2012年10月8日なので、おそらくそれにあやかっての日付設定なのだと思います。
そして、2022年10月8日は土曜日で、『アイカツ!シリーズ 10th Thanks Party <1st month>』が開催される日でもあります。
『アイカツ!』のアイドルは現在をともに生きているキャラクターと捉えている人も多いと思いますので、2022年という解釈の方がいいのかもしれませんね。
さてここで、「ちょっと待って! 『アイカツ!』には『10th STORY』以外にも最終話の後のエピソードがあったはずだが・・・?」と思った方、いると思います。
そうです。『アイカツ! 〜ねらわれた魔法のアイカツ!カード〜』です。
『アイカツ! 〜ねらわれた魔法のアイカツ!カード〜』は、2016年8月13日に公開の『劇場版アイカツスターズ!』と同時上映の短編映画です。
本作はTVシリーズ最終回の後日談という位置付けになっており、いちごが監督となってあかりがメインの映画を撮るというものでした。
こちらの時系列はどうなっているでしょう。
この作品はほとんどが劇中劇というスタイルなので時系列の手がかりとなるものはほとんどありませんが、ふつうに考えて『10th STORY』より前の出来事なのは間違いないでしょう。
映画の制作は本来はもっと長く時間がかかるものなので、半年で制作されたと考えると異論を唱えたくなる方がいるかもですが、本作は「撮影」の様子のみが描かれていて、「公開」の描写はないので、第178話より後の4〜8月頃に撮影が行われたという解釈でご納得いただけないでしょうか。
そしてさらに、『10th STORY』観ておいてこれに触れないのはおかしいだろう! とつっこまれそうなものがまだあります。
それはアプリゲーム『フォトカツ!(アイカツ!フォトonステージ!!)』です。
『10th STORY』で登場するユニット「コスモス」は、『フォトカツ!』なしには語れません。
そもそも、ユニット名の「コスモス」は『フォトカツ!』のシナリオが初出なのです。
『フォトカツ!』のシナリオは、ほとんどがゲームの制作スタッフによって書かれている(クレジットは非公開)ので、基本的にはアニメ本編とは正式には繋がっていないパラレルなものという扱いです。
ですが、例外として、2つだけアニメスタッフが関わっているものがあります。
それがこちらです。
フォトカツ!「5大ニュース」発表♪♪
— アイカツ!フォトonステージ!!公式 (@aikatsu_photo) October 2, 2016
【ニュース②】
監督 木村隆一さん、脚本 加藤陽一さんの書きおろしシナリオの公開が決定しました!!
▼その他のニュースはこちらから▼https://t.co/SnZnXO2Ie7#フォトカツ #アイカツ pic.twitter.com/ZepQE3AZIP
この、木村監督が書き下ろした『花咲け!コスモス』というシナリオで、いちごとあかりのユニットの名前がどう決まったのかが描かれているのです。
『10th STORY』では「コスモス」というユニット名は既に決定済みの状態で始まっています。
由来の説明もされてないので、それが語られているのは唯一このシナリオのみということになります。
なので、このシナリオは『10th STORY』につながる重要なものだと捉えていいでしょう。
ただ、お披露目ライブでの細かな描写が『10th STORY』と合致しているわけではないので、完全に公式というわけではないと思います。
そもそも『フォトカツ!』のサービスが終了している現在、このシナリオを読む方法は、数量限定で販売された資料集『LASTSHOT of Photo-KATSU!』を手に入れるか、無断でアップロードされたゲーム映像を見るかしかないのですから、正当であるというにはあまりにアクセスが悪すぎます。
ちなみに、「コスモス」というユニット名の発案は下地紫野さんであると、「アイカツ!あかりGeneration オフィシャルコンプリートブック」(アニメディア編集部(2017年)、学研プラス)のインタビューで語られています。
木村監督から「ユニット名を考えたらゲームで採用されるかも」って言われたので、一生懸命に考えたんです。じつは「ルミナス」のときも私から別の案を出していたんですが、採用されなくて、”リベンジ”のつもりで挑みました。「ソレイユ」や「ルミナス」に対抗できる名前として「宇宙っぽいのがいいな」と思って考えたのが、花の名前であり宇宙を意味する言葉でもある「コスモス」だったんです。しかも花のコスモスには「センセーション」という種類があって。「これからセンセーションを起こすぞ」というふたりのユニット名にピッタリだと思いました。
ということで、『アイカツ!10th STORY ~未来へのSTARWAY~』の時系列に関するあれこれでした。
2023年初春には新作の公開が決まっていますので、時を超えて久しぶりに動き出した『アイカツ!』の時間が、どのような未来へ向かってゆくのかを楽しみに待ちたいと思います。
以前にアイカツ!シリーズの楽曲の元ネタについてまとめた記事を書いていますのでよろしければこちらもどうぞ。